ここ数年、古民家を使ったカフェや、レストラン、ギャラリーなどが人気となっています。
築70年~100年など戦前の建物が古民家として再生、活用され、その機能や風情の良さが注目を集めています。
なぜ古民家の人気が高まっているのでしょうか?
古民家には日本の伝統的な建築方法に歴史な日本の魅力があり、
さらに日本の気候や風土に基づき作られているので、
夏は涼しく冬は暖かいという、エコロジーな要素も持ち合わせています。
古民家を活用するということは日本古来の景色や伝統を残し、
地域や文化を活性化させるという大きなメリットもあります。
外国人観光客の観光でも人気の古民家は日本古来の風情をはじめ、
地域全体の歴史や文化を感じ、学ぶことができるので、人気が高まっています。
ここでは、古民家の新しい利用法についてお話ししていきたいと思います。
どう活用する?2つの古民家利用方法
古民家を有効活用したい、その活用方法には大きく分けて2種類あります。
まず一つは商用、ビジネスとして使う方法です。
爆発的な人気ともいえる古民家カフェやレストランなどがあります。
また田舎体験のできるような古民家もあり、日本人だけでなく外国人観光客にも人気のスポットとなっています。
居住用の利用方法としては、田舎暮らしの人のためにリフォームし、一般住宅として賃貸するもの。
古民家を住居として購入する人の中にはアートやインテリアが好きも多く、自分でリフォームやDIYを行い、独自の空間を作り上げる人もいます。
古民家活用の定番といえばカフェ・レストラン
古民家といえばまず思いつくのが、カフェやレストランではないでしょうか?
古き良き日本を感じながら落ち着いた雰囲気で食事やカフェ、中には地域の郷土料理を楽しめるところもあります。
築100年の古民家を移築したり、蔵を改装してカフェを運営しているところも。
どこか懐かしさを感じる店内の雰囲気と骨董品のインテリアが調和し、温かい空間を演出します。
日本茶と和菓子や、和食などの古民家にちなんだメニューをはじめ、こだわりのコーヒーや、手作りスイーツ、パスタなどを提供するカフェもあります。
和の雰囲気の中、ゆっくりとした時間を過ごせるので、日本中とくに女性に人気が高まっており、外国人観光客にも人気のスポットとなっています。
古民家のゲストハウスや民宿で日本の情緒を味わう
古民家を活用したゲストハウスや民宿も多くみられるようになりました。
中には会員制の民宿や、リピーターもいるほど人気がある施設もあります。
古民家のゲストハウスや民では、いろりを混んで宿泊者同士が団らん、
縁側から田舎の景色を眺め、心を癒す、田舎の集落を散策など自分の思い通りのゆっくりとした時間を過ごせます。
宿というよりもむしろ家のような、心が落ち着く癒しの場所となり、日本の情緒を味わえるのが古民家ゲストハウスの特徴です。
田舎暮らしの夢がかなう古民家
都会の生活は疲れ、郊外の田舎から、都会の職場へ通勤する、そういったライフスタイルを送っている人もいます。
また定年退職し、都会ではなく田舎で余生をのんびり過ごしたいという人も増えています。
戸建ての古民家を購入、もしくは賃貸して田舎暮らしの夢をか萎えることができます。
都会のストレスを忘れ、日本の情緒を感じながら、人間らしさを取り戻すことができます。
田舎暮らしを応援する移住者支援制度
古民家に住みたい、田舎暮らしにあこがれるけれど、実際行動に移すと大変、そう考える人も少なくないでしょう。
しかし、現在田舎への移住希望者に対して様々な制度を設けている自治体があります。
例えば田舎暮らし体験支援制度。
全国様々な自治体で農業体験をはじめ田舎体験、集落での生活活動体験などができ、1週間2万円、1か月3万円程度で体験できます。
また田舎移住者に土地を無料で賃貸・譲渡したり、応援補助金の支給を行っている自治体もあります。
特に過疎化が深刻な地域でこのような移住者支援制度を設けているところが多くみられます。
デイサービスとしての古民家利用
高齢化の日本、特に田舎ではデイサービスなどの社会福祉施設の需要が高まっています。
運営を名乗り出る団体はまだまだ少ないですが、古民家で福祉サービスを提供している団体もあります。
空き家バンクを活用して、最適な貸し借りがスムーズに行えます。
時代のニーズに基づいた新しいスタイルの古民家利用ともいえるでしょう。
コミュニティースペースなど、古民家の公的利用
古民家をリフォーム、改築などを行い、地域の人たちが触れ合うことのできるような
コミュニティースペースとして空き家の古民家を使用するケースもあります。
空いている古民家を廃墟化させない、無駄にしないために自治体をはじめNPO法人、
地域でサークル活動を行っている団体が、営利目的ではなく、地域活性化のために利用しているところもあります。
空き家を有効的に活用しつつ温かさみのある地域活動が行えます。
教室として
古民家は、教室としても利用されるようになっています。
教室といっても小学校や中学校の教室ではなく、あくまでもお稽古事の教室です。
本当にいろいろな教室があります。
人が何かを学ぶときというのは、やはりその場の空気感なども大切になってきます。
学習塾のような白い壁、白い床、ホワイトボードなどでは、
いかにも勉強させられている感じが出てしまいます。
しかしながら、古民家であればそういった感じはなく、
むしろ新鮮な空気感の中で積極的に学んでいくことができるのではないでしょうか。
独特な雰囲気を持っている古民家だからこそ、毎回通うのが楽しみになってしまうかもしれません。
気づかないうちにモチベーションのアップに貢献してくれるのが古民家の魅力でもあるのです。
展示場として
古民家は、展示場としても利用されています。
展示場といってもさすがに車の展示場などではありません。
古民家はアートの展示場として、重宝されているのです。
古民家というのは、やはりその独特な雰囲気が魅力になります。
昔懐かしい日本の奥ゆかしさのようなものを感じさせてくれるものです。
こういった雰囲気だからこそ、アート作品も映えるようになるのです。
絵画や生け花、人形などさまざまなアートが古民家を通して、より魅力的になっていくのです。
同じアート作品であっても、やはり展示される場所によって見え方というのは違ってくるものです。
古民家にアート作品が展示されることによって、
奥行きが出てきますしアート作品の深みというのも増していくのです。
最後に
古民家は日本の風土や気候などに応じて建てられた先人の知恵と歴史、日本の情緒が詰まった住居です。
古き良き日本を感じながら古民家で快適なエコ生活も夢ではありません。
様々な制度があり、自分の目的、目標に合ったものを利用すればお得に古民家を活用できます。